これで安心!外国人採用 内定から入社までの流れ
これで安心!外国人採用 内定から入社までの流れ
外国人採用内定から入社まで
初めての外国人採用は、内定を出してから入社するまでの流れや手続きが分かりづらく、二の足を踏んでいる企業が多いようです。基本的には日本人を採用する時と変わりませんが、外国人の場合は在留資格(就労ビザ)の申請手続きなど、いくつかの点に気をつけながら行わなければなりません。それでは内定から入社までの流れを見ていきましょう。
内定通知
内定通知は応募者が最終選考に合格し、企業側が入社を承諾するという意思表示です。通知の方法は日本人採用と同様、電話、メール、内定通知書を郵送するなど様々ですが、予期せぬトラブルを避けるためにも文書として残るメールや書面での通知が賢明です。その際に「入社までに就労可能な在留資格(就労ビザ)が許可されなければ、内定は無効になります」というような “内定停止条件” を付け加え、そのような可能性があることを本人に伝えておきましょう。また内定通知は日本人と同様、採用決定から一週間以内に行うのが一般的です。
内定承諾書(誓約書)の提出
内定者が入社するか否かの意思確認をするための書類が内定承諾書です。承諾書を提出したらその時点では法的な拘束力が生じますが、法律により労働契約の解約は入社日から2週間前に解約できることから、実質的な拘束力はないと考えた方がいいでしょう。
入社の意思決定
内定者の最終的な入社意思決定です。雇用主である企業側の手続きを滞りなく進めるために、必ず回答期日を設けましょう。内定者の入社が決まったら主に次の7点についてとことん話し合い、全てをクリアにした上で双方の考えに相違がなければ雇用契約書の取り交わしをしましょう。
①労働契約の期間:正社員ではなく契約社員の場合は契約期間を明記する
②業務内容:職務上の立場なども明記する
③就業場所:職種によって就業場所が変わる場合はその可能性も伝える
④就業時間:始業・就業時間、休憩時間、残業・休日出勤等の時間外労働に関する事項
⑤休日・有給:病欠に関する事項についても明記する
⑥賃金:賃金計算方法、締め切り日、支払い方法、支払い日、ボーナス、昇給、退職金に関する事項
⑦退職:解雇を含む退職に関する事項
書類は日本語のものに加え、採用する外国人の母国語か英語翻訳を付けることを推奨します。参考までに外国人労働者向けモデル労働条件通知書(英語)を参照してみましょう。
在留資格(就労ビザ)の申請手続き
在留資格の申請は管轄の地方入国管理局や外国人在留総合インフォメーションにて行います。4月入社の場合前年の12月1日から申請手続きを開始でき、完了までに1~4ヶ月程かかりますので、入社時期から逆算して早めに始めておくといいでしょう。申請自体は外国人本人がするものですが、会社側が用意する必要書類もありますので、前もって準備しておくと手続きがスムーズになります(海外から内定者を呼び寄せる場合は例外となります)。
会社が用意する書類:
①雇用契約書/内定通知書
②法人登記事項証明書(三ヶ月以内に発効されたもの)
③決算報告書コピー
④給与所得の源泉徴収票の法定調書合計書コピー
⑤雇用理由書
⑥会社案内
⑦雇用者の履歴書の写し
また内定者のタイプによって本人が用意する書類・手続きが変わってくるので、間違いなく伝えましょう。
- 留学生:
①在留資格変更許可申請書
②証明写真(縦4センチ×横3センチ)
③パスポートの写し
④在留カードの写し
⑤卒業証明書/卒業見込み証明書
⑥申請理由書
- 日本国内在住の中途採用・転職者:
①-①就労資格証明書交付申請書 (※前職と職務内容が同じ場合)
①-②在留資格変更許可申請書(※前職と職務内容が異なる場合)
②証明写真(縦4センチ×横3センチ)
③パスポートの写し
④在留カードの写し
⑤卒業証明書
⑥申請理由書
⑦前職の退職証明書・源泉徴収票写し
- 海外在住の外国人内定者:
①在留資格認定証明書(※雇用主である企業が申請します)
②返信用封筒(※企業が用意する。宛先を記入し392円切手を貼付ける)
③証明写真(縦4センチ×横3センチ)
④パスポートの写し
⑤卒業証明書
⑤申請理由書
⑦前職の退職証明書・源泉徴収票写し
このタイプの内定者は次のような手順で手続きをします。
雇用企業が管轄の入国管理局にて在留資格認定証明書を申請する
↓
在留資格認定証明書が発行されたら、内定者が在住する国へ送付する
↓
内定者本人が現地の日本大使館に在留資格認定証明書を提出する
↓
在留資格が交付されたら来日して入社する
入社
在留資格の申請が無事完了すれば正式な雇用となります。内定式や内定者懇親会、研修・合宿などの行事を行う企業は、入社前後のスケジュールを内定者に明瞭に伝えておきましょう。また住民登録や雇用保険、労災保険、社会保険(健康保険・厚生年金)についても説明しておきましょう。
まとめ
冒頭でも述べたように内定から入社までの流れは基本的に日本人と変わりませんが、外国人は言葉や文化が異なる分、慎重に行わなければなりません。特に雇用契約を結ぶ際に条件について細かく分かりやすく伝えることで、入社後の予期せぬトラブルを避けることができます。また在留資格の申請手続きは、早い内から準備を進めていくことが重要なポイントとなります。
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